
全国特別支援学校知的障害教育校
PTA連合会
会長活動報告
2025/06/11
大分県立中央支援学校 訪問記
6月4日、人生で二度目となる大分の地を訪れました。翌日に控えた「九州地区特別支援学校知的障害教育校PTA連合会研究協議会(大分大会)」への参加に先立ち、少し早めに飛行機に乗り、大分県立中央支援学校とさくらの杜高等支援学校を訪問させていただきました。大分県立中央支援学校は、2024年4月に開校した創立2年目の新しい学校です。小・中・高等部にわたり、児童生徒数は149名(2025年4月現在)。多様なニーズを持つ子どもたちに寄り添い、知的障害教育を中心とした総合的な支援を行う県内の中核校として、大分県で3番目に児童生徒数の多い学校となっています。
校内を訪れてまず感じたのは、隅々にまで行き届いた心配りと、子どもたちの「できた!」という喜びを何よりも大切に育てようとする、温かく前向きな雰囲気でした。明るく整えられた学習環境の中で、児童生徒たちは一人ひとりの将来に向けて、地域の資源や人とのつながりを活かしながら「キャリア教育」や「生涯学習」に意欲的に取り組んでいます。「地域と共にある学校」として、安心して学べる場が確かに築かれていました。
吉良校長先生をはじめ、先生方が元気な挨拶と笑顔で迎えてくださり、子どもたちとの自然な関わりや温かい声かけの中に、中央支援学校が大切にしている校訓 “えがお・げんき・おもいやり” が随所に感じられました。教職員と子どもたちとの信頼関係がしっかりと育まれていることが、子どもたちの笑顔からも伝わってきます。
また、地域や企業との連携にも積極的に取り組まれており、実習を通じた社会との接点づくりが、卒業後の自立した生活へと確かな橋渡しとなっていました。卒業生の進路も多様で、それぞれの力を活かした社会参加が実現されており、支援教育の目指すべき姿がここにあると感じました。
児童生徒一人ひとりの可能性を信じ、寄り添いながら共に歩む中央支援学校の姿勢は、今後も多くの家庭や地域にとって大きな希望であり続けることでしょう。そして、子どもたちの笑顔がこれからもさらに広がっていくことを、心から願っています。
2025/06/11
さくらの杜高等支援学校 訪問報告
さくらの杜高等支援学校は、大分県初となる、企業就労を目指した職業教育を行う産業技術科を有する特別支援学校(知的障がい)として、令和3年に設立、令和4年に開校しました。学校設立にあたっては、長年にわたり寄せられてきた保護者の切実な声に対し、教育委員会が真摯に耳を傾け、大分県が力を尽くして実現されたという経緯があります。支援が必要な子どもを持つ親の一人として、そのご尽力に心より敬意を表します。 「なりたい大人にここでなる!」というスローガンのもと、生徒たちは明確な目標を持ち、日々意欲的に学びに取り組んでいます。今年3月には、記念すべき第一期生が卒業を迎え、新たな一歩を踏み出しました。 校舎は、木のぬくもりに包まれた明るく清潔な空間で、生徒たちが安心して過ごせる学びの場として整えられています。訪問の際には、急な訪問依頼にもかかわらず、三原校長先生が笑顔で迎えてくださいました。生徒たちと自然に言葉を交わし、温かな声をかけるそのご様子から、さくらの杜が大切にしている“人に寄り添う教育”の理念が強く伝わってきました。
さくらの杜では、調理コース、流通・販売コースおよびクリーンコースと、3コースあります。3年間で13回におよぶ職場実習(3日から15日間)を通じて、企業側と生徒の特性をふまえた、きめ細やかなマッチングが実施されています。調理コースでは、教諭、実習教諭、特別非常勤講師の丁寧な指導のもと、生徒たちが手がけたお弁当が県庁で販売されており、味や盛り付けの美しさ、そして何よりも生徒の真摯な仕事ぶりが高く評価されています。 また、クリーンコースの生徒たちは、校内の窓ふきや洗車、地域の清掃活動などに取り組んでおり、仕事に真剣に向き合う姿勢が地域社会からも良い評価を受けています。さらに、ひまわり・フードサービスと連携したカフェ運営においては、調理と流通・販売の各コースの生徒が協力し、仕込みや接客・販売までを担当するなど、実社会に即した実践力を育む取り組みが行われています。
こうした取り組みの一つひとつが、生徒一人ひとりの可能性を引き出し、卒業後の社会参加へと確かな道筋を描いています。現場に根ざした実践的な学びと、あたたかな支援が融合したさくらの杜高等支援学校の教育活動は、今後ますます発展していくものと確信しております。今後のさらなる発展と、生徒たちの輝かしい未来を心から期待しています。
https://youtu.be/XhMWzCmdw6o?si=9o_u1a_b14qbKV6v
2025/06/11
九州地区特別支援学校知的障害教育校PTA連合会研究協議会(大分大会)への参加
梅雨入り前の束の間の晴れ間に恵まれた、令和7年6月5日・6日。九州各県からPTA関係者や学校関係者、自治体からの来賓の皆様が大分に集いました。「ようこそ大分へ」という温かな呼びかけと共に、九州地区特別支援学校知的障害教育校PTA連合会研究協議会(大分大会)が開会しました。大分駅を背に、広々とした駅前広場を抜けると、すぐに見えてくるのが会場となったJ:COMホルトホール大分。その堂々とした姿が、参加者を静かに迎え入れてくれるかのようでした。
今大会の主題は、
「子供たちの明日のために、今、私たちができること」
地域や社会とつながり、共に生きていく
初日は研究協議会として、以下の2つの実践発表が行われました。
「ライフキャリアを支えるPTA活動」(大分大学教育学部附属特別支援学校PTA)
「さくらの杜風PTA活動について 立ち上げから現在まで」
(大分県立さくらの杜高等支援学校PTA)
両校の発表とも、各校が直面する現状に対して独自の工夫を凝らしながら取り組んでいることが伝わり、共通する課題意識が浮き彫りとなる内容でした。昨今、PTA活動を見直す機運が高まる中、「変えること」「削ること」は比較的容易に実行できるかもしれません。実際に変化を起こせば、わかりやすい成果として周囲に示すこともできるでしょう。しかし、それが数年後、果たしてどう機能しているのか。その“変化”が未来につながっているのかどうか、私たちはその問いにも正面から向き合う必要があります。「つなぐ」「紡ぐ」ことを大切にするならば、目の前の選択がどのような未来を形づくるのかを想像し、見通しをもって今を考えることが、今後のPTAのあり方において欠かせない視点ではないでしょうか。両校の実直で真摯な取り組みを拝聴し、そんな想いを再考させられました、
二日目は、社会福祉法人と企業の協働によるモデルケースとして注目されるキャノンウィンド株式会社の取り組みについての講演が予定されていましたが、残念ながら拝聴することは叶わず、心残りとなりました。
それでも、この大分大会を通じて、九知P連の皆様が「つながり」を丁寧に紡いでいく姿勢にふれることができ、まさに子どもたちのより良い明日へと続く一歩を実感する貴重な訪問となりました。こうしたつながりの輪が、九州から全国へと広がっていくよう、私たちも引き続き、全国各地へ足を運び、交流を重ねていきたいと思います。お気軽にお声がけくださいね。
2025/06/10
野口さんと「インクルーシブ」を語る座談会報告書
はじめに本座談会では、インクルーシブ教育の推進に長年取り組んでこられた野口晃菜さんをお招きし、実践と制度、そしてこれからの教育のあり方について語り合いました。野口さん自身、海外生活で経験されたマイノリティとしての立場を知ること、海外生活の中で同じ学校に障害のある同級生と学んだ経験をきっかけに、教育における「排除」や「限界」に向き合ってこられました。
小学校教員として、学校現場における特別支援教育の枠内では届かない現実に直面した後、LITALICOでの10年にわたる実践、博士号取得、法人立ち上げを経て、現在は「学校をアップデートする」ための具体的なアクションを全国で展開されています。
インクルージョンとは「共にいること」のみではない
インクルーシブ教育は、単に障害のある子とない子が「一緒にいる」ことのみを意味するものではありません。目指すべきは「全ての子どもが、どんな特性であれ、自分らしく学び、成長できる学校文化の構築」です。
ここで鍵になるのが、「障害の社会モデル」に基づいた視点です。子どもに特性があることが問題なのではなく、環境にある“障壁”を取り除くことが、インクルーシブな教育実践の本質であるという考え方です。
障壁を取り除くために:学校をどう変えるのか
障壁を取り除くには、以下の2つの視点が必要です。
1.ユニバーサルデザイン(基礎的環境整備)
最初から最大限障壁を取り除くために、すべての子どもにとってわかりやすい指導、視覚的サポート、構造化などの工夫が不可欠です。
2.合理的配慮の提供
一人ひとりのニーズに応じた配慮を柔軟に提供することで、教育への参加と学びの機会を確保します。
これらを「先生ひとりのがんばり」に任せず、チームで授業をつくる仕組みを構築することが急務です。
学校文化の変革が最重要
「うちに合わない子は別の学校に」という発想では、インクルーシブ教育は成立しません。通常学級の文化、方針、実践を根本から見直し、「多様な子どもたちがともに学ぶ」ことを前提にした教育へとシフトする必要があります。
ここで想定すべき多様性は、障害だけではありません。性的マイノリティ、外国にルーツを持つ子ども、ギフテッド、経済的困難、家庭環境など、様々な背景をもつ子どもたちへの包括的な対応が求められます。
教育は「選択肢」があってこそ、権利となる
現在、「交流及び共同学習」として特別支援学校や特別支援学級に在籍する子どもと通常の学級に在籍する子どもが「共に学ぶ」機会がイベント的に用意されることもありますが、それが「特別」になってしまっており、特に特別支援学校に在籍する子どもと通常の学校に在籍する子どもが日常的に接することがありません。現在は、一人ひとりに合った指導や支援を得る権利と、障害のない子どもと共に学ぶ権利がトレードオフになってしまっています。選択肢があるようでない状態です。教育を受けることは基本的人権であり、子どもがその学び方を選ぶことができる環境整備が不可欠です。
次期学習指導要領における「裁量的な時間」の活用や、自治体の柔軟な判断、教育委員会の理解が大きなカギになります。
教員養成と現場支援のこれから
「教員の質の向上」が求められる中、教員養成そのものを根本的に変えることは困難という現実もあります。そのため、現場にすでにいる専門性の高い教員を最大限に活かし、“チームとしての教育”を実践できる校内体制づくりが大切になります。
野口さんは、「先生が一人で抱え込まなくていい仕組みづくり」に注力しており、実際に埼玉県戸田市では教育委員会の推進のもと、新たな実践が始まっています。
日本社会の特性と、保護者の役割
日本社会には、「同調圧力の強さ」「失敗を恐れる文化」「責任感の強さ」といった特徴があります。これらはときに変化を阻む要因にもなりますが、逆にうまく活かすことができれば、インクルーシブ教育の推進力になる可能性もあります。
「野口晃菜さんのような大きな後ろ盾がいる」という安心感に甘んじることなく、私たち保護者もまた、声を上げ、行動していく主体であることを再認識しました。
おわりに
「インクルーシブ教育」は特別なことではなく、すべての子どもがあたりまえに学び、生きていく社会の土台です。その実現には、教育現場の変革と、社会全体の意識変容が不可欠です。今回の座談会は、制度、実践、文化の三層でのアップデートの必要性をあらためて実感する貴重な時間となりました。
今後もこうした対話の場を継続し、子どもたちにとってより良い教育環境をともにつくっていけたらと願います。
2025/02/12
全国特別支援教育推進連盟 第3回理事会への参加
「令和7年度特別支援教育関係予算案について」文部科学省初等中等教育局特別支援教育課より御説明をいただきました。
「誰一人残さない」「切れ目のない支援」という言葉は、文部科学省が特別支援教育に真摯に取り組んでいこうという姿勢を示すものです。しかし、日々、障がいのある子どもたちと接し、その現実を目の当たりにしている保護者や支援者としては、言葉だけではなく、実際に必要な支援が必要なタイミングで、適切な量だけ確実に届けられることを強く望みます。私たちは、この本気の取り組みに期待を寄せています。
特別支援教育の充実について、具体的には次のような取り組みが進められます。第一に、医療的ケアが必要な児童生徒等への支援が昨年比5億円増額され、より多くの看護職員が支援学校に配置されることになります。第二に、発達障害のある児童生徒等への支援がさらに拡充され、就学前からの切れ目のない支援体制が新たに構築されます。具体的には、5歳児検診の結果を活用し、早期発見から支援へと繋げることが行われます。第三に、インクルーシブ教育システムの推進として、学校運営モデル事業がさらに促進されます。第四に、特別支援教育の指導体制の充実として、医師やPT、OT、STなどの外部専門家が教員に助言を行い、特別支援学校のセンター的機能強化が図られ、教職員定数の改善も進められます。詳細については、文部科学省の公式サイトをご参照ください。
https://www.mext.go.jp/content/20240827-ope_dev02-000037780_6.pdf
私たちPTAは、特別支援教育に必要な資源と支援が適切に反映されるよう、学校と地域が一体となり協力し続けることが求められています。今後も、子どもたち一人ひとりが持つ可能性を最大限に引き出すための環境づくりに尽力するとともに、保護者や教育関係者と密接に連携し、必要な予算の確保に向けた声を上げ続けていきます。すべての子どもたちが安心して学べる社会を実現するため、私たちPTAの使命はますます重要であり、そのためにさらに一層の努力が求められています。
2025/01/20
令和7年東京都手をつなぐ育成会新年会へ
令和7年1月18日、京王プラザホテルにて開催された新年会に全知P連を代表して参加してまいりました。東京都手をつなぐ育成会の理事長、立原麻里子氏のあいさつから始まり、東京都知事の小池百合子氏の祝辞、東京都議会から多数の来賓が参加しての盛大な会となりました。特に印象に残ったのは、バイオリニストの式町水晶氏の演奏でした。心あわられる優しい音色に新年にふさわしく、新しい年の始まりを改めて感じることができました。知的障害がある子供たちを変わらず支えていく思いを新たにしながら、育成会の皆様、来賓の皆様との繋がりを紡ぎながら、令和7年度も邁進していきたいと思います。
https://www.ikuseikai-tky.or.jp
2025/01/06
新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。天候にも恵まれ、各地で初日の出を愛でることができたのではないでしょうか。
皆様にとって、2025年が心身ともに健やかで希望に満ちた素晴らしい一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
昨年1月1日に起こった能登半島地震から一年、9月には奥能登地方での豪雨被害があり、いまだ復興の最中であることに胸を痛めております。被災された方々に改めてお見舞いを申し上げます。
2025年には、世界博覧会(大阪・関西万博)や世界陸上、デフリンピックといった世界的に注目されるイベントが日本で開催されます。これらのイベントは、知的障害に限らず、多様な障害を持つ人々への理解と啓発を深める絶好の機会となることが期待されます。合理的配慮をはじめとする適切な環境設定やサポートがしっかりと提供され、参加者全員が安心して楽しめる場となることが重要です。
子どもたちが安心・安全で充実した生活を送るためには、個々のニーズに応じた教育と支援が不可欠であり、同時に家族や地域社会との連携が大切です。また、周囲の人々の理解と支援があってこそ、子どもたちがより良い成長を遂げることができます。
これらの世界的なイベントにおいては、施設や展示内容、プログラムがすべての人々にとってアクセスしやすく、安全に楽しめるように配慮されることが求められます。特に、知的障害を持つ子どもたちが自分のペースで体験できる環境が整えられていることが、より充実した学びの機会を提供するために重要です。こうした機会においての環境設定を一般社会に当たり前のように浸透されていくことにより、私たちの身近な地域に障害児者が住みやすい環境や社会が広がりを見せていくのではないかと思います。
特別支援教育には、地域による支援の違いや、進路選択、学校施設の整備など、まだまだ解決すべき課題がたくさんあります。だからこそ、私たちPTAが一丸となり、地域の皆さま、教育機関、そして行政とも相互協力し、少しずつでも前進していくことが大切だと考えています。
さらにデジタル技術や新しい教育方法の導入が進む中で、保護者同士の情報交換や研修の機会に積極的に参加していただき、私たち大人ができることを共に支え合いながら、子どもたちの未来をより良いものにしていきましょう。
全国の皆様が取り組まれているPTA活動への御尽力と工夫が積み重ねられ、子供たち一人ひとりの笑顔とその先の成長を支えてくださっていると思います。全知P連もその一翼を担い、今年度も子供たちを支えてくださる保護者、教職員、関係機関、諸団体の皆様の御支援、御助言を賜りながら手を取り合い、皆さまと共に歩んでいけることを楽しみにしています。
令和7年1月
全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会 会長 冨永 美和
2024/11/17
第24回全国役員・都道府県代表連絡協議会の実施
11月16日(土)に全国役員・都道府県代表連絡協議会が行われました。北は青森、南は沖縄まで全国のPTA会長の皆様、さらに校長先生、副校長先生、PTA担当の先生方に集まっていただきました。
コロナ禍を経て、オンラインによって開催される会議や研修会も増え、移動時間を節減することはできても、こうして集まり、皆様とお顔をあわせてお話ができるのはやはりいいものだなと思います。
自発的なコミュニケーションツールが生み出す共生社会への架け橋 〜Build Bridges, Not Walls 〜をテーマに、今年度は第一部として日本マカトン協会 代表の服部由起子様と旭出学園教育研究所 研究員の齋藤愛子さま、第二部として国立特別支援教育総合研究所 研究企画部 総括研究員 横尾 俊様をお招きした研修会を実施いたしました。
知的障害を持つ知的障害児者にとって、自らを表現したり、思いを伝えたり、状況を伝えることは困難さがあり、表現方法に偏りが出ます。この偏りをなくすのが自発的なコミュニケーションツールの一つとしてのマカトン法です。イギリスの特別支援学校では、マカトン法が取り入れられ、言葉が発出している、していないに限らず日常的に使用されています。この研修会を通じ、核言語330のうち60を習得し、実際に表現していくことで、マカトン法の手軽さと使いやすさを感じていただき、共通のサインを出すことで個人の自律に向けた支援の可能性が見出されることなどを感じていただきました。多くの参加者にぜひ自分の県にも取り入れてみたいとの声が上がりました。一度マカトン法が特別支援学校で取り入れられた過去がある学校もあり、改めて見直すきっかけになればと思います。
横尾俊様からは、イギリスにおける保護者支援を中心に、制度の詳細や海外の取り組みをご紹介いただきました。時折、挟まれるイギリスならではのお話が場を和ませておりました。先生のお話を通じて、日々の生活の中で、我々保護者ができることを楽しく学び、地域で暮らすこと、さらにはその先にある日本ならではのインクルーシブ教育の形を考えるヒントとなりました。教員の働きかた改革が推進される今、保護者は今与えられている環境をどのように捉え、何を大切にしていくべきかを考える時期を迎えているのかもしれないと考えさせられるきっかけとなりました。
皆様の多大なるご協力により、今年度の研修会も学びのあるものとなりました。ありがとうございました。
2024/10/15
令和6年度全国特別支援教育推進連盟 第3回理事会へ出席
10月8日、全国特別支援教育推進連盟の第3回理事会に出席しました。文部科学省より特別支援教育に関する最近の動向等についてお話を伺うことができ、大変貴重な時間をいただきました。
しかし、知的障害というエリアには、まだまだ大きなパッケージでの支援はないというのが率直な印象でした。
○医療的ケア児、その親への支援
○インクルーシブ教育
○5歳児検診のフォローアップ
○GIGAスクール構想の推進
○教員の働き方改革
など。
知的障害を持つ子どもたちの理解と具体的な支援をもっと声を大きくして訴えていく必要があると思います。
声を上げないということは、現状に満足しているということになります。
今の状態が100点ではないなら、変えていかないといけないと思います。
要望を出し続ける。必要性を訴え続けることが大事です。
文部科学省の初等中等教育局 特別支援教育課はその声を聞いてくれています。
聞く努力をしてくださっています。私はそう感じます。
来年度の要望書を作成するにあたり、全国の知的障害校からの切実な要望を送っていただけるよう、改めて啓発していく必要性を感じております。
そう、改めて心新たに背筋が伸びた日となりました。